前処理を制する者がめっきを制する
- ニッケルめっき
はじめまして。
“神戸のめっき会社・共和産業” 技術研究室の あっくん と申します。
因みにハンドルネームは愛犬の名前に由来しています。
現在7匹の愛犬と暮らしており、まさにワンダフルライフを満喫しています。機会があれば、愛犬をご紹介できればと思っています。
さて、私が所属する技術研究室では、さまざまな合金やセラミックスなど、めっきにとって難素材と言えるものに、めっきをうまく施す方法を日々研究しています。
ところで、めっきをうまく施すためには何が一番必要でしょうか…?
それは “前処理” です。
めっき関係者にとっては当たり前すぎることですが、めっきの良し悪しの 80% を決めるのは前処理と言っても過言ではありません。
(前処理とは、母材をめっき槽に投入する前に行う処理全般のことを言います。)
今回は初回と言うことですので、めっきをうまく施すために必要な前処理についてご説明します。
下の図をご覧ください。
めっきを施す母材には、防錆目的の油や汚れ、素材表面の酸化被膜(不働態膜)、さらに素材内部には加工変質層なども存在します。
これらが存在すると、めっきが剥がれたり、そもそもめっきが着かなかったりと、まともにめっきが施されません。
では、「どうするのか?」と聞かれると、一番に思い付くその答えは、やはり前処理で適切な処理を施すことです。
一般的に前処理は、脱脂処理や酸活性、エッチング、ストライクめっきなどが挙げられます。
油には文字通り、脱脂処理が有効ですし、酸化被膜には酸活性やエッチングが有効です。
つまり、めっきを邪魔する不純物を取り除き、さらに素材を軽く溶かして、めっきと相性が良いクリーンな素材表面を準備する工程が前処理と言うことになります。
ある意味、料理の下ごしらえに似ていますよね。
しかし、世の中はそこまで甘くはなく、それら前処理が通用しない厄介な素材(母材)や、さらに前処理に耐えられず、ボロボロに崩壊するデリケートな素材もあります。
このようなことから、私たちはさまざまな素材に適応した前処理を確立するために試行錯誤を繰り返しています。
もし、めっきに関してお困りでしたら、是非ともご相談下さい。
共和産業が培った経験とノウハウで
“不可能なめっき” を “当たり前なめっき” へ!
このブログを書いた人
あっくん
技術研究室