安定品質の主成分は…?
- ニッケルめっき
こんにちは。
技術研究室の あっくん です。
ネーム由来のあっくん(本名アシッド/ブルータン/♂)は、先週末も本業のお昼寝が絶好調でした(笑)
我が家に1番初めに来てくれた14歳の現ボスチワワですが、最近は若手にその座を奪われそうな感じです。
何れにしても、まだまだ長生きしてもらいたいですね、本当に。
さて、共和産業の主力製品と言えば、厚付け無電解ニッケルめっき 「ハイノップ®」 です。
ハイノップはノンピット・ノンピンホールだけではなく、切削加工に於いて丁度良い硬度(約Hv 550)を有することを特徴としており、特に金型の精密加工をご必要とされるお客様にご好評を頂いております。
ハイノップはニッケル-リン合金で、リン含有率が11%ほどの非晶質被膜であり、内部応力もゼロに近いため、剥離やクラック、応力腐食などはご心配無用です。
しかしながら、この品質を保つため、またはコブのような異常析出を防ぐためには、めっき液の管理が必要不可欠です。
その理由にたどり着くためには、まずは基本的なお話をさせて頂くことになりますが、めっき液には ① ニッケルイオン供給塩 と ② 還元剤 が必ず含まれています。
それぞれの役割は下図のとおりですが、「めっきを施す」 という裏側には、常に 「めっきの素である有効成分が消耗する」 「不純物が蓄積する」 「pHが上昇する」 などの現象が起こります。
また、めっき液を使い込むほど、有効成分の分解によって 「ザラ(粒子)」 が発生するリスクも高まります。
この状態が続きますと、リン含有率や硬度、応力などの膜質変化、コブの発生、めっき速度の変動などが起こってしまい、最悪の場合、お客様がご希望とする品質を得ることができません。
《めっき液中での反応イメージ》
この対応としては、弊社が独自で開発しためっき液などの駆使がかなり効果的ですが、やはり最終的な決め手となるのは 「人」 による、めっき液の管理です。
具体的には、
有効成分の消耗に対しては、自動補給とその状況の把握、装置の管理
不純物に蓄積に対しては、めっき液のライフ状況の把握と必要に応じた液更新
など、最大2000μmという超規格外の厚付けめっきに対する品質を守るためには、人による管理なくして実現しません。
これは、めっき専業者にとっては基本的なことであり、どんなに優れた設備や環境下でも、結局はめっき液を怠らずに管理することが何よりも大切であることは間違いありません。
それに関しては、信頼ある製造スタッフが24時間体制で丁寧に管理しておりますので、厚付けめっきは是非とも共和産業にお任せ下さい
このブログを書いた人
あっくん
技術研究室