ルールを守ってこそのモノづくり(廃水処理について)
- ニッケルめっき
こんにちは。
技術研究室の あっくん です。
今回、ご紹介する愛犬は、鉄の心を持つ女王こと、さっちゃん
(本名さくら/ブラックタン/♀/14歳)です。
さっちゃんは常にクールの塩対応で、ご飯やおやつの時間ですら、
はしゃいで飛び跳ねない一方、密かに尻尾だけはフル回転させている
我が家の女王様です。
でも、なぜかドライブのときはハイテンション。
はしゃいで、吠えて、意味なくグルグル回転して、まるで別人…いや、
別犬(?)に野生化です。
目の輝きが違います! 息づかいも違います!
そして何よりも愛想が良いんですよ!
ただ、その行き先が動物病院とも知らずに…(笑)
ところで、昨年末のお話になりますが、私は「公害防止管理者」の国家資格を
取得しました。
これで、今後は仕事が増えるかもしれませんね(笑)
公害の原点、つまり日本初の公害は、明治時代の足尾銅山鉱毒事件と
言われており、その後は四大公害が皆様に最も知られていることでしょう。
そのうちの水俣病と第二水俣病の原因は、水銀化合物(メチル水銀)です。
その水銀がめっきにまつわる話題と言えば、奈良の大仏に施された
金めっきを思いつきます。
当時、大仏の金めっきにはアマルガム法が採用されており、その方法には
水銀に金を溶かし込む(取り込ませる)工程が含まれます。
「金が水銀に取り込まれた」 → 「金が消えた」 → 「金が滅した」 →
「滅金」 → 「鍍金」 → 「めっき」
というように、実はめっきのルーツはここにあったりします。
意外にも、その単純さと無理やり感があって面白いですよね。
その他、めっき業界に於いては、サスペンスドラマや探偵アニメなどで
ときどき登場するシアンや、同じく有害物質のクロム(Ⅵ)を
イメージさせるのではないでしょうか。
いずれにしましても、めっき業界も公害に対しては他人事ではありません。
当然、その中で弊社は、人の健康保護と環境保全に配慮して良いものを
世に送り出すことを前提としており、排水処理設備も整えております。
例えば、下の写真は弊社の凝集沈殿法の排水処理設備とスクラバーです。
凝集沈殿法は、めっき処理排水中のニッケルや銅などの重金属を
取り除くことを目的としています。
ニッケルや銅は、有害物質ではないにしても、指定物質であることや、
地方自治体によっては上乗せ基準が定められている物質ですので、
それらの排水処理は無視できず適正に対応しなければなりません。
設備の写真だけは、排水処理設備で何が起こっているのかを
お伝えできないので、ご参考までに再現実験にて、
銅の分離・回収、すなわち、銅めっき処理排水が無害化されるまでの様子を
以下に示します。
余談ですが、人の血液は赤く、これは鉄がヘモグロビンに含まれるためですが、
一方でカブトガニの血液は青く、これは銅が含まれるためらしいですよ。
因みに、弊社のニッケルめっきは鉛フリーですよ。
はい、そうです、RoHS指令に対応しております。
なお、現在、めっき液の安定剤として鉛の代替物質が使用されているようですが、
鉛と比べてその性能は劣っているようです。
めっき液の安定性が鉛使用時よりも劣るため、めっき液が分解し易く、
そのターン数(ライフ)が短くなり、最終的にそれがコストアップに反映される、
なんてことも?
そのうえ、被膜が引っ張り応力となってクラックが起こりやすくなったとかも…。
それに対して、弊社が独自で開発しためっき液には、種々のアイデアが
詰め込まれた技術愛たっぷりの自家製浴ですので、納得・安心な品質を
お約束できますよ。
ご相談をお待ちしております。
まずは試作からはじめてみませんか。
このブログを書いた人
あっくん
技術研究室