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めっきできる基材の種類のこと② ~鉄・銅・ガラス・樹脂~

こんにちは。「神戸のめっき会社・共和産業」代表取締役社長、鈴木教永です。

 

まだまだ寒い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。

 

今回は先月の、共和産業でめっきできる基材の種類、の続きになります。

 

 

 

 

 

鉄系

 

 

NAK材などの鉄系基材にも、もちろんめっき可能です。

 

(写真のような鋳物にもめっきすることはあります)

 

ただ問題は、事情があって剥離再めっきする必要がある場合でして、

 

アルミニウムの際と同じく剥離液によって基材が荒れてしまうことや、

 

基材に含まれる成分によっては、剥離液で基材が部分的に溶けてしまい巣になる

 

ので、剥離再めっきが出来ない、ということもあります。

 

(その場合は、めっき皮膜を薬品による剥離ではなく、研磨していただく必要が

 

あります。)

 

めっきは可能ですが、剥離再めっきは材質によっては、という場面があると

 

お考え下さい。 

 

 

 

 

銅系

 

 

無酸素銅やリン青銅、ベリリウム銅などの基材にもめっきはもちろん可能です。

 

ただ、銅系材料の場合でも、剥離液によって基材が部分的に溶けて巣になるため、

 

めっきは可能ですが、薬品による剥離再めっきは避けていただきたいです。

 

一部の鉄系と同じく、研磨でめっき皮膜を削り落とせば、再めっきは可能です。

 

 

 

 

ガラス

 

 

れは材質によってできる物とできない物があります。

 

というよりは、ごくごく一部の低膨張ガラスにしか、弊社の厚めっきは難しいです。

 

理由はめっき皮膜と基材との膨張係数の違いです。

 

めっきはお湯にした状態のめっき液で処理します。

 

90℃のお湯状態のめっき液内に投入されることで、温度によって変形した

 

基材の上にめっき皮膜が成膜されます。

 

そのため、めっき槽から引き上げて常温に戻る際、基材のもとに形状に戻ろうと

 

する力にめっき皮膜が耐えられず、クラックや激しい場合はめっき皮膜が割れて

 

剥がれる、さらには、めっき皮膜の密着力があるため、基材の方にクラックが

 

入ったり引き裂かれたりするなどの基材の層間剥離現象を起こします。

 

(これは、他の脆い基材の場合でも同様です)

 

また、成膜可能な低膨張のガラスでも、成膜出来る膜厚に限りがあります。

 

おおよそ50μぐらいまでがMAXで、それ以上ですと膨張係数の違いで、

 

上記のような問題が起きやすくなります。

 

 

 

 

 

 

 

 

これは、基本的に弊社の厚めっきは樹脂材料には成膜出来ないです。

 

理由は上のガラスへのめっきの際の説明と同じで、めっき皮膜と基材の膨張係数の

 

違いのためです。

 

上記のガラスでもですが、成膜はできるのですが、めっき槽から引き上げる際に、

 

めっき皮膜が割れたり剥がれたり、あるいは基材の方が壊れたりします。

 

過去、「これは動かない基材だから大丈夫」と言われてめっきしたことが

 

何度かありますが、上手く行ったことがないです・・・。

 

 

 

 

 

 

最後はめっきできない方の説明で少し尻すぼみ感がありますが、

 

いかがだったでしょうか。

 

この他の基材も色々めっきしたことがありますので、お気軽にお問い合わせください。

 

また、「こんな基材にはめっきできる?」というお問い合わせは喜んでお聞きします。、

 

どうかお気軽にお問い合わせください。

 

このブログを書いた人

鈴木 教永

代表取締役